PTA会長を引き受けたタイミングによっては訪れる「〇〇周年記念行事」。
「自分自身がPTA会長として周年記念行事を迎えるなんてこれっぽっちも想像していなかった・・・」
「周年記念行事って何をすればいいんだろう」
「挨拶ってどんなことを話すの?」
もしかしたらそんな思いでこの記事にたどりついた方もいるかもしれません。
かくいう私も、自分がPTA会長をしている間に、周年記念行事を迎えるとは思ってもいませんでした。教頭先生から「周年記念行事の運営と挨拶をお願いします」と言われたときは、必死になって調べたのを覚えています。
ということで今回は、過去の私と同じように、PTA会長として小学校の周年記念行事に携わる方のために、周年記念行事の内容や、挨拶の例文をご紹介いたします。
- 小学校の周年記念行事とはどのような内容なのか
- PTA会長としてどんな挨拶をすればいいのか
\この記事を書いた人/
かのしあ
女の子と男の子の2児の父。
子どもが通った小学校でPTA副会長を3年、会長を6年務める。その間、さまざまな場面において人前での挨拶を経験。入学式と卒業式で述べた祝辞は合計11回。その経験から、PTAに奮闘している方々の手助けをしたいと思い、小学校のPTAについて書いています。
仕事は普通のサラリーマン。Webマーケティング業務に携わり、集客のためのコンテンツ作成やWeb広告に勤しむ毎日。chatGPTなどのAIツールも絶賛活用中。
小学校の周年記念行事とは?
小学生の頃にグラウンドに集まって、航空写真を撮ったりした記憶がありませんか?
もしそんな記憶があれば、それが「小学校の周年記念行事」かもしれません。
簡単に言えば、先生や子どもたち、さらには今まで学校にかかわってきた方々と一緒に、その学校の誕生日をお祝いするのが周年記念行事です。
行事の内容はその学校によって異なりますが、私の学校では
- 記念写真の撮影(全校児童の航空写真など)
- 記念品の配布
- 周年記念式典
- 周年記念祝賀会
の4つを実施しました。
その中でも、PTA会長として出番があったのは「周年記念式典」と「周年記念祝賀会」です。
ということで、周年記念式典と周年記念祝賀会を中心にご紹介いたします。
小学校の周年記念式典とPTA会長の役割
小学校の周年記念式典とは、ものすごく簡単に表現すると「子どもたちと一緒に学校の誕生日をお祝いする行事」です。
具体的には、
- 子どもたちと一緒に学校の歴史の振り返り(昔の写真などを使用)
- 子どもたちの合唱
などを行ったりします。
周年記念式典は学校が主催し、児童・教職員・PTA・同窓会・地域の方々などが参加します。
学校が主催なので、PTA会長は来賓扱いとして参加することになります。
ですから、PTA会長の周年記念式典の中における役割は「来賓者として挨拶」をすることです。
ただし、周年記念式典では校長先生や教育委員会、同窓会会長、場合によっては市議会議員なども挨拶をするので、子どもたちにとってはとても長い時間になってしまいます(特に低学年の子には大変です)。
挨拶が何人も続くと聞く方は大変。加えて、その内容が「学校の歴史」とか、似たような話だったりすると、子どもたちにとっては苦痛の時間になってしまうのでは
ということで、私は学校の歴史を振り返る話ではなく、
- 普段の子どもたちの姿を見て感じていること
- 特に素晴らしい取り組みや頑張りについて
- これからもその取り組みや頑張りを引き継いでいって欲しいこと
などを文章に入れて挨拶をしました。
このあと実際の挨拶文をご紹介いたします。
小学校周年記念式典でのPTA会長挨拶例文
私が実際に周年記念式典で使った挨拶文です。
○○小学校開校▲▲周年、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。PTAを代表いたしまして、お祝いの挨拶を申し上げます。
〇〇小学校の児童の皆さん、本日は皆さんとともにこの歴史の1ページをお祝いできることを大変嬉しく思います。今日は皆さんと〇〇小学校の50歳の誕生日をお祝いするにあたって、あらためていつも感じている、皆さんの素晴らしいところをお話したいと思います。
〇〇小学校の皆さんは、いつも元気なあいさつで迎えてくれて、素直で思いやりの気持ちを持って接してくれます。また、〇〇〇〇活動で代表されるように、5、6年生は学校のリーダーとして下級生を引っ張ってくれています。そして学習はもちろん、普段の生活においても、好奇心と向上心を持ち続けながら成長していることを感じます。そのような皆さんの姿に、とても感心させられています。
皆さんが今このように、当たり前のように挨拶ができることも、思いやりの気持ちを持って接することも、5、6年生がリーダーとして頑張っていることも、この▲▲年間に〇〇小学校で学んできた卒業生や、多くの先生方から、良き伝統が引き継がれてきているからこそだと思います。
体育館にはられている「良樹細根」という言葉。これは、根が深くまで張りめぐらされている木は、その分大きくて立派な木になるという意味です。〇〇小学校は、これまでの▲▲年という歴史の中で、広く深くとても立派な根を張り、素晴らしい学校に成長してきました。そして、これからさらに素晴らしい〇〇小学校にしていくのは皆さんです。
これからも向上心を持ち続け、皆さんを支えてくれる方への思いやりと感謝の気持ちを忘れず、これからの立派な歴史を作っていってください。そして、これから先に続くたくさんの人たちに継承していってください。
校長先生をはじめ諸先生方におかれましては、環境がさまざまに激変する中でのご指導、そのご苦労は計り知れないものがあるかと存じます。しかしながら、私たちも保護者として、最大限のお力添えをさせていただきたいと考えております。この先も〇〇小学校が、子どもたちの夢や希望を叶えるための土台となるよう、また、地域の皆様からの期待を裏切ることのないよう、全力で学校運営に協力して参る所存ですので、ご来賓をはじめ、地域や保護者の皆様方には一層のご支援、ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
最後に、〇〇小学校のますますのご発展をお祈りして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございました。
参考にしていいただき、ご自身の言葉にアレンジしたりして使ってください。
続いて、周年記念祝賀会とPTA会長の役割についてご説明します。
小学校の周年記念祝賀会とPTA会長の役割
前述の「周年記念式典」とともに、周年記念行事として行われるのが「周年記念祝賀会」です。
周年記念祝賀会とは「それまで学校に携わってきた人が集まって、昔のことを語らいながら学校の誕生日をお祝いする行事」です。
周年記念式典とは違い、周年記念祝賀会の主催者はPTAとなります。
周年記念祝賀会は、ホテルなどでパーティーを行うのが主流で、教職員、PTA役員に加えて、教育委員会や教職員OB、同窓会、周辺地域のPTA会長などが参加します。
その学校によって、PTAの保護者主導ですべての式次第を決めるのか、それともある程度学校側で決めてくれるかが異なります。
保護者が中心となる場合は、PTA役員で式次第を決めなければいけないので、PTA会長としてもその役割を担うことになります。
ちなみに私の学校では、教頭先生が中心となって式次第を決めてくださったので、PTA役員は割り振られた役割にもとづいてお手伝いをしました。
いずれの場合でも、祝賀会の主催者としての挨拶は最低限必要になるので「周年記念行事におけるPTA会長の役割の一つは、会の主催者としての挨拶」ということになります。
周年記念式典では子ども向けの挨拶文だったけど、今度は大人向けの挨拶文にしなければ。
どんな内容にしたらいいだろうか・・・。
と悩んだ挙げ句、実際の挨拶文は
- 今まで携わってきてくださった方に対する敬意
- 脈々と受け継がれる伝統をこれからも守っていくということ
ということを伝える内容にしました。
小学校周年記念祝賀会でのPTA会長挨拶例文
それでは、実際の周年記念祝賀会の挨拶例文をご紹介いたします。
皆様こんばんは。PTA会長の〇〇〇〇と申します。この開校▲▲周年記念祝賀会の主催者を代表いたしまして一言ごあいさつ申し上げます。
本日は〇〇小学校が開校▲▲周年を迎えられ、午前中の記念式典に引き続き、この祝賀会で、皆様とともに歴史の1ページをお祝いできますことを大変嬉しく思います。
歴代の校長先生をはじめ、いつも熱心にご指導いただいております教職員の皆様、温かく見守ってくださっている地域の皆様、そして熱心なPTAの方々のたくさんのご臨席を賜り誠にありがとうございます。無事式典が終了し、祝賀会にすすめましたのも、皆様のおかげと感謝申し上げます。
本日▲▲周年式典に参加させていただき、あらためて▲▲年という歳月の中で、多くの方々のご努力、ご理解やご協力を賜り、伝統ある〇〇小学校が築き上げられていているということを、ひしひしと感じている次第です。
「箸よく盤水を回す」ということわざがありますが、たらいの中の水を箸一本で回してもはじめは箸しか回りませんが、その箸を根気よく回し続けていくと、少しずつ周囲の水が回りはじめ、さらに回し続けると輪が広がり、最後には大きな渦となります。この大きな渦は、ここにいらっしゃる皆様が一生懸命築き上げてきた歴史や伝統です。箸を抜くことで渦の勢いをとめることなく、この伝統を引き継ぎ、そして私たちの次の世代の方にも継承していきたいと思いますので、今後ともご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。
本日は、たくさんの思い出をお持ちの方々にご臨席いただいておりますので、当時の思い出話を語り合いながら、大いに盛り上がる祝賀会になり、◯◯小学校がますます発展し、輝き続けることを願って、私の挨拶とさせていただきます。どうぞ、この後の会を思う存分お楽しみください。
本日は誠にありがとうございます。
挨拶文の中では「箸よく盤水を回す」ということわざを使用しました。
これは「たらいに入っている水を箸で回しても、はじめのうちは箸しか回らないが、根気よく回しているうちに水が回りはじめ、最後には大きな渦になる」という意味の言葉です。
つまり「継続すると大きなことを成し遂げられる」ということです。
ぜひ挨拶文の参考にしてみてください。
周年記念品
最後に、私の学校で行った周年記念行事で用意した「記念品」をご紹介いたします。
- 周年記念誌
- 記念ファイル(全校児童を写した航空写真をプリントしたクリアファイル)
- 紅白もち
まとめ
小学校で行われる一般的な周年記念行事では、
- 周年記念の写真撮影
- 周年記念品の配布
- 子どもたちと一緒に学校の誕生日をお祝いする「周年記念式典」
- 大人が集まって学校の誕生日をお祝いする「周年記念祝賀会」
などが行われ、その中でのPTA会長の代表的な役割は
- 記念式典で来賓者として挨拶
- 祝賀会で主催者として挨拶
をすることです。
忙しい中での準備は大変ですが、ぜひ頑張ってください!
\周年行事の服装をビシッと決めるならオーダースーツがおすすめ/